暖かさの住宅性能「断熱等級」とは?分かりやすく解説

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目次

「暖かい家が欲しい」とお考えなら、家の断熱性能を表す「断熱等級」に注目するのがおすすめです。ここでは、1~7までの7段階ある断熱等級について、基礎知識と、等級ごとの違いなどを解説します。

断熱等級とは?何を表す数値なの?

断熱等級とは、言葉通り家の断熱性能を表す指標のこと。等級には1~7までの7段階があり、等級が大きいほど断熱性能が高いことを示します。断熱等級が高い=断熱性能が高い家を建てるためには、断熱材や窓の素材などを選ばなくてはなりません。

断熱等級は2022年3月までは4が最高等級でしたが、2022年4月に等級5が、同年10月に等級6と7が新設(※1)されました。2025年以降の新築住宅では断熱等級4以上、2030年以降は等級5以上が義務化(※1)。等級3以下の家では「既存不適格建築物」(※2)となり、売却やリフォームが難しくなる可能性があります。

※1 参照元:SUUMO(https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/dannetsutokyu/

※2 参照元:SENBOKU HOME(https://www.senbokuhome.co.jp/labo/detail/31#:~:text=等級3以下は既存不適格建築物となるため注意&text=等級4が義務化,は注意が必要です。

断熱等級の違いは?

断熱等級の違いは、おおむね以下の通りです。

  • 等級7:「HEAT20 G3」レベル。暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね40%削減可能なレベルの性能が必要。
  • 等級6:「HEAT20 G2」レベル。暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね30%削減可能なレベルの性能が必要。
  • 等級5:「ZEH(ゼッチ)基準」相当。断熱材や窓ガラスなどに、断熱等性能等級4以上に高いレベルの断熱が必要。
  • 等級4:平成11年「次世代省エネ基準」。壁や天井だけでなく、開口部(窓や玄関ドア)などにも断熱が必要。
  • 等級3:平成4年「新省エネ基準」。一定レベルの省エネ性能を確保。
  • 等級2:昭和55年「旧省エネ基準」。省エネのレベルは低い。
  • 等級1:昭和55年の基準に満たないもの(無断熱)。

※参照元:LIXIL(https://www.lixil.co.jp/reform/gensai/column/column_vol07/

断熱等級4とは?UA値とηAC値をチェック

断熱等級は「UA値」と「ηAC値」という2つの数値を元に決定されます。UA値とは「どれくらい熱量が家の外に逃げやすいのか」を表す数値、ηAC(イータ・エー・シー)値は、「太陽の光がどれだけ室内に入り込むか」を表す数値です。いずれも小さいほど性能が高いことを意味します。

達成すべきUA値とηAC値はエリアごとに異なりますが、北海道エリアの場合、断熱等級4でUA値は0.46、ηAC値の基準値は設定されていません。

断熱等級4は、2025年以降すべての新築住宅に義務づけられる等級のため、必ずクリアしておきたいところです。

断熱等級5はZEH基準が目安

断熱等級5は、2022年4月に新設された等級です。等級4の基準よりも厳しい、ZEH(ゼッチ)水準への適合が求められています。北海道エリアではUA値0.4、ηAC値の基準値は設定されていません。

2030年以降は、すべての新築住宅に断熱等級5への適合が義務づけられる予定です。

※参照元:SUUMO(https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/dannetsutokyu/

断熱等級6はHEAT20のG2レベル

断熱等級6は、2022年10月に新設された等級で、HEAT20のG2レベルの断熱性能を示します。HEAT20とは「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称。戸建住宅への高断熱化の推進・普及のため、断熱性能の基準値(主にUA値)のグレードをG1~G3として定めています。

断熱等級6の北海道エリアでのUA値は0.28、ηAC値の基準値は設定されていません

断熱等級7はHEAT20のG3レベル

断熱等級7も、2022年10月に新設された等級です。HEAT20のG3レベルの断熱性能を示します。北海道エリアでのUA値は0.20で、ηAC値の基準値は設定されていません。北海道エリアの冬の室温がおおむね16度を下回らないことが求められるため、断熱性を高めるさまざまな工夫が必要です。

断熱等級が高いと、光熱費も抑えられる

「断熱等級が高いと光熱費が下がる」とはよく聞きますが、どのくらい差が出るのでしょうか。この点について、環境省が実際の戸建住宅を想定してシミュレーションを行ったデータがあります。

この調査は、東京都23区に建つ延床面積120㎡の戸建て住宅をモデルに、断熱等級ごとの暖冷房光熱費を比較したものです。その結果は以下の通りです。

▼年間の暖冷房光熱費

  • 断熱等級3(旧省エネ基準):127,330円/年
  • 断熱等級4(次世代省エネ基準):87,652円/年
  • 断熱等級5(ZEH基準):61,305円/年
  • 断熱等級6(HEAT20 G2レベル):55,093円/年

旧基準の等級3と最新の等級6を比較すると、年間で約7万円以上の差。単純計算でも10年間で約70万円、30年間なら200万円を超える差になる可能性があります。

この差は、家の断熱性能によって冷暖房効率が大きく左右されることを示しています。熱の出入りが大きい開口部(窓やドア)や、壁・屋根の断熱仕様によって、「どれだけ室温をキープできるか」が変わり、冷暖房の稼働時間に直結するのです。

初期の建築費用は多少高くなるかもしれませんが、住み続けるほどに「お得さ」が実感できるのが高断熱住宅の魅力です。また、断熱性能が高まることで室温ムラも減り、生活そのものが快適になります。

※参照元:消費者向け情報 | 環境省「住宅脱炭素NAVI」(https://policies.env.go.jp/earth/zeh/general/

断熱等級の高さは健康にも寄与する

断熱性能というと「寒さや暑さを防ぐための性能」と思われがちですが、実は、人の健康に深く関わる要素であることが近年の研究から明らかになっています。

近畿大学・岩前篤教授が長年にわたり行ってきた大規模調査では、高断熱・高気密住宅に引っ越した人々(約3万5千人)を対象に、体調の変化を追跡しています。対象となったのは30代〜40代の働き盛り世代と、その子ども世代(10代)を含む幅広い世代です。

この調査では、高断熱高気密住宅へ引っ越した人の多くが、健康面への好影響を感じており、具体的には以下のような症状が改善されたと報告されています

  • 気管支ぜんそく、咳、のどの痛み
  • 手足の冷え、肌のかゆみ、アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎 など
各種疾患の改善率と転居した住宅の断熱性能との関係
引用元:株式会社LIXIL
(https://dannetsujyutaku.com/serial/column/1_index/1_02)

注目すべきは、「断熱性能が高い住宅に住む人ほど改善率が高かった」という点です。グラフで見ても、等級の違いによる効果が一目瞭然。つまり、断熱等級が上がることで、住環境の快適さだけでなく体の負担が減り、症状が和らぐ可能性があるというわけです。

冬場、室内の温度差や冷え込みが体に与える影響は想像以上に大きく、ヒートショックやアレルギー症状を引き起こすリスクも無視できません。断熱性を高めることで、家の中の寒暖差を小さくし、健康を守る“もうひとつの保険”になるともいえるでしょう。

これから家づくりを考える方や、住まいの性能を見直したい方にとって、断熱等級を「快適さ」や「光熱費の差」だけでなく、「健康への配慮」としても重要な視点として捉えておくのがおすすめです。

※参照元:近畿大学 岩前 篤教授 コラム 第2回 高断熱が健康を守る | 断熱住宅.com(https://dannetsujyutaku.com/serial/column/1_index/1_02

断熱等級はどれがいい?

断熱等級が高ければ高いほど熱の出入りが少ない、快適な住まいになります。ヒートショックのリスク軽減や光熱費削減なども期待できるでしょう。ただし、断熱性を高めるためには断熱材の仕様や厚さ、窓ガラスの枚数やサッシの素材などに工夫が必要で、その分建築コストが高くなります。

目安の一つは、今後の動向。2025年には等級4が、2030年には等級5がすべての新築住宅で義務化されることが決まっています。このため、これから家を建てる方は最低でも等級5、できれば等級6を目指すのがおすすめです。

建築費に関しては、地域ごとの補助金制度やローンの優遇などが受けられる場合があるので、利用を検討してみても良いでしょう。

まとめ

断熱等級7なら、気温がマイナスでも室温が16℃ある家になるんだね
だん
うわ~、いいなあ…!冷え性の私も快適に過ごせそう!
あつこ
最近では大手ハウスメーカーを中心に、続々と断熱等級7に対応しているみたいだよ
だん
北海道で対応してくれるビルダーはあるのかな?探してみようっと!
あつこ
住研ハウス株式会社
監修

住研ハウスは、北海道・苫小牧・千歳・恵庭エリアにおける「暖かい家」の建築で実績豊富なハウスビルダーです。2025年上旬に「断熱等級7」の家づくりに対応予定(※2024年5月時点の情報です)。高気密高断熱+換気システムを備え、日射コントロールにも配慮した快適な住まいづくりを行っています。

監修
"暖かい家づくり"のプロ
住研ハウス株式会社のロゴ
  • 夫婦それぞれに趣味スペースのある家
    住研ハウスの施工事例
    引用元URL:住研ハウス公式HP
    (https://jukenhouse.co.jp/gallery/tomaok.shtml)
  • 開放感のあるカフェテイストの家
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    引用元URL:住研ハウス公式HP
    (https://jukenhouse.co.jp/gallery/post-17.shtml)
  • モノトーンで統一された家
    住研ハウスの施工事例
    引用元URL:住研ハウス公式HP
    (https://jukenhouse.co.jp/gallery/g202405.shtml)
真冬でも裸足で過ごせる!断熱・気密性能が自慢のハウスビルダー

北海道で「暖かい家」の建築実績豊富!高気密高断熱+換気システムを備え、日射コントロールにも配慮した提案を行っています。
また、ハイブリッドEX断熱工法と基礎断熱工法で家全体を暖めつつ、トリプルガラスで窓からの冷気が流れ込みにくい住まいを実現。
2025年上旬に「UA値0.2以下」「断熱等級7」の家づくりに対応予定(※2024年5月時点の情報です)。

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基本情報
会社名
住研ハウス株式会社
本社所在地
北海道苫小牧市新開町
4-8-7
営業時間
9:00~18:00
(水曜・木曜休業)
問い合わせ番号
0800-800-2290
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