「寒すぎる家は嫌」「冬でも快適に過ごせる暖かい家が欲しい」とお考えの方は多いでしょう。ここでは、北海道・苫小牧・千歳・恵庭エリアで暖かい家を建てたいとお考えの方のために、知っておきたいメリット・デメリットをまとめました。ぜひ家づくりの参考にしてください。
暖かい家のメリット
暖かい家は、住む人にとって心身共にさまざまなメリットがあります。ここでは、暖かい家をつくることのメリットをご紹介します。
快適な生活を送ることができる
暖房の効きがよく、各部屋に移動しても寒さを感じないため、たとえ外気温がマイナスの日でも快適に過ごすことができます。朝起きるのがツラかったり、脱衣所が寒くお風呂に入るのを億劫に感じたりすることもありません。
ヒートショックを防ぐことも可能です。ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が上下し、心臓や血管に問題が発生する疾患のこと。暖かい家ではリビングと脱衣所・浴室で温度差があまりないため、ヒートショックのリスクを下げることができます。
光熱費を抑えることができる
暖房器具が欠かせない冬は、光熱費に頭を悩ませるご家庭も多いでしょう。気密性や断熱性の高い暖かい家では、外から冷たい空気が入りにくい上、一度暖まった空気が外に逃げづらいのが特徴です。保温性が高いため、あまり暖房を使わなくても家中の温度を快適に保つことができます。
一般的に家庭の光熱費においては、暖房にかかる割合がかなり高いため、暖かい家で暖房の使用を抑えられれば、かなりの節約効果を感じることができるでしょう。
年間の光熱費にはこんなにも差が出る!

(https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/shouene/)
実際に、住宅の断熱性能によって年間の光熱費にはどのくらいの差が出るのでしょうか。
一般社団法人 住宅生産団体連合会のシミュレーションによると、北海道札幌市のような寒冷地に建てた家の場合、断熱性能の低い一般的な住宅では年間約39.3万円の光熱費がかかると試算されています。
これに対して、一般的な省エネ住宅の場合は年間33.3万円にまで削減可能。さらに、ZEH基準相当の省エネ性能を持つ高断熱住宅では、年間の光熱費が約20.8万円にまで抑えられます。
つまり、1年間で約18.8万円、30年間で555万円近い差が出る可能性があるということです。
また、温暖地(例:東京都23区)でも、断熱性能が高い住宅では年間光熱費が約15万9,000円と試算されており、一般的な住宅と比べて約12万円の差があります。
このように、住まいの性能は「毎月の出費」に直結します。断熱性能にしっかりこだわっておくことで、冬も快適に過ごせるだけでなく、家計への負担もぐっと軽くなるのです。
参照元:国土交通省・経済産業省・環境省 住宅省エネ2025キャンペーン
(https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/shouene/)
結露を防いで家を長持ちさせることができる
暖かい家=気密性と断熱性を備えた家では、24時間換気システムが設置されています。気密性・断熱性に優れ、十分な換気ができている家は、温度差による結露が発生しにくくなります。
カビやダニなどを発生させたり、家の躯体を腐らせたりする原因となる結露を防げれば、家族で健康に暮らせますし、家を長持ちさせることもできるでしょう。
窓の結露に悩んでいる人は68%!
毎日結露する窓は浴室の排水溝と同じくらいのカビがいるというデータも
YKK APが全国各地の計500人を対象に実施した「窓と結露に関する意識調査」によると、77%の人が窓の結露を経験し、そのうち68%が「悩んだことがある」と回答しています。カーテンが濡れたり掃除が大変だったりといった日常的なストレスに加えて、見逃せないのが“カビ”のリスクです。
千葉大学の矢口貴志准教授によると、冬の間、週4日以上結露する窓は、カビが増えやすい状態が常に続いており、実際に行われたカビの採取調査では、サッシ部分のカビ数が1平方センチあたり1,520cfu(菌のコロニー形成数)に達していたそうです。この数値は、浴室の排水溝に存在するカビ(約1,015cfu)とほぼ同レベルです。
カビは見た目の不快感だけでなく、健康にも影響を及ぼすことがあります。胞子が空気中に舞い、知らず知らずのうちに吸い込んでしまうことで、呼吸器の不調やアレルギー症状を引き起こす可能性も指摘されています。にもかかわらずカビの「具体的に健康被害を知っている」と答えた人は、わずか10%にとどまりました。
結露を放置すると、見えないカビの温床になり、住まいの快適さや家族の健康を脅かすおそれがあります。断熱性の高い窓や内窓の設置によって、そもそも「結露しにくい環境」を整えることが大切です。
参照元:YKK AP株式会社『「窓と結露に関する意識調査」を実施 約80%の人が「窓の結露」を経験し、経験者の約70%が悩んだことがあると回答/結露がもたらす健康被害について具体的に知らない人は全回答者の約90%に』
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000605.000006735.html)
暖かい家のデメリット
一方、暖かい家を作る際は、いくつか注意しなくてはならない点があります。
換気をこまめに行わなくてはならない
高気密・高断熱の暖かい家は、いわば魔法瓶のような状態です。保温性があり、一度暖めた空気が逃げないのは良いのですが、一方で空気がこもりやすくなり、気付かぬうちに二酸化炭素濃度が高まっていたり、シックハウス症候群の原因物質が空気に含まれた状態で生活していたりする可能性があります。
こういった状況を防ぐためにも、こまめな換気をすることが大切です。ただし、換気システムを導入することで、手間をかけずに換気を行うことは可能です。
灯油ストーブやガスストーブは使用できない
同様の理由で、灯油ストーブやガスストーブを利用することができません。換気システムだけでは空気を充分に換気できず、一酸化炭素中毒の危険性が高まります。また、使用時に発生する水蒸気が結露の原因になり、カビやダニを発生させるかもしれません。
高気密・高断熱の暖かい家ではエアコンや床暖房の使用がメインです。これまで使用していた灯油ストーブやガスストーブは買い換えが必要になるでしょう。
閉鎖的な空間になる可能性がある
最近は窓をできるだけ付けない、あるいは小窓にすることで、外気温の影響を受けない暖かい家を作る人が増えています。しかし、単に窓を減らすだけでは、閉鎖的な家になりかねない上、圧迫感や息苦しさを感じる人もいるようです。
暖かい家を作る場合は、しっかりと設計を工夫しなくてはなりません。窓が大きくても、日射コントロールに配慮した設計をすることで、夏涼しく冬暖かい家を作ることは可能です。
まとめ






暖かい家を建てる際には、メリット・デメリットをよく理解した上で検討するのがおすすめです。住研ハウスは、北海道・苫小牧・千歳・恵庭エリアにおける「暖かい家」の建築で実績豊富。高気密高断熱+換気システムを備え、日射コントロールにも配慮し行っています。